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公開日:2021/01/01  最終更新日:2020/12/23

展示会業者にメールで見積もりを依頼するときのポイント

展示会を開くことが決定すると、展示会業者にサポートをお願いするという選択肢が出てきます。打ち合わせを重ね、展示会のテーマに合わせた業者をうまく選抜できれば成功率も大きく増加します。今回はこのように展示会業者に仕事をお願いするにあたり、メールなどでの見積もりのポイントを3点程述べていくこととします。

展示会準備の流れの内訳をしっかり把握しておく

メール以外も含みますが見積もりを考える場合、どのような性質の展示会でも共通して通る段取りを把握しておく必要があります。まず展示会には出展料が必要です。これは平均的に20万から60万程度のことが多いのですが、小規模か大規模なのかといった違いで大きく変動すると思ってください。

続いてブースの躯体と設備の段取りを考えることになりますが、これは「仕切り壁や床やカーペットに電気設備が最低ライン」です。取り扱う商品や会場の事情によっては「天井や水、ガスやエアー」といった別口の加工が必要になることも少なくありません。

この段取りの後はブースの装飾関連に入り「装飾品をレンタルするのか、それとも自社制作するのか」を検討することになります。壁面装飾や展示台、照明器具やPCにモニターなどもこれに関連します。ブースの企画や撤収計画の作製なども、このときに同時に行っておくと安定するでしょう。

ここまで進めば後は販促物や、ユニフォームの作製と関係者へのお礼状作成のための段取りを決めるだけとなります。開催告知の宣伝についても、規模によっては大々的にやることになりますので一定の費用を見ておくことが基本です。

展示会業者に、この準備段階の中のどこに介入して欲しいのかをまず明確に決めておくことが第1歩となります。ちなみに、見積もりは確定事項ではなく作業した結果、実際の値段が上下するようなことも当然あり得ます。メールで見積もりをするのであれば、その部分を素人にもわかるようにできるだけ明快に説明してあるかが最重要と考えてください。

コントロール可能費用と不可能費用を区別する

展示会準備において、まず出展料は安く見積もることができない部分ですのでコントロール不可能費用の分類になります。メールで見積もりを依頼する場合でも、この点は問題にならないことが多くあります。中には、早期申込で割引が効くケースもありますので、対応が早ければ一定の節約はできます。ただ、どちらかといえば自社で対処すべき問題と思ってください。

対して、告知費用とブースの装飾代に関しては方法次第で随分コントロールすることも可能となります。メールでの見積もりのときに、ここでどういう手段を依頼候補の業者が有しているのかを、慎重に検討するようにしてください。他にも人件費や宿泊代、食事代等も作業に支障を出さないレベルを見極めないといけませんが、圧縮することが可能です。

後は、見積もりをお願いする場合には「その会社が外注を行うか否か」もしっかり確認することをおすすめします。取捨選択の結果、外注をお願いすることになるケースも充分ありえますが、下請けが入ると値段は高くなります。さらに情報伝達という意味では、ワンストップにならず伝言ゲームのようになってしまい齟齬が発生するという可能性も高くなります。

基本的に2から3社程度は見積もりを取って、その上で最終決定をした方がよいでしょう。他社よりも見積り額が高く、外注する様子もある場合は、その業者は基本的には候補から外した方が無難と考えてください。後はシステムや各種装飾品を自社保有している所にお願いすると、さらに節約効果が期待できるということもポイントです。

パッケージブースを持っているかを確認するのもポイント

費用の見積もりを考える場合、パッケージブース関連の見本が付いているかどうかもメールの時点で確認することも大切です。パッケージブースとは、簡単にいえば「あらかじめデザインが決まっているブース」のことをいいます。コマ数にもよりますが、大まかには50万円から100万円前後でまとまっていることが多くあります。

住宅でいうところの建売住宅のような物で、会社独自のオリジナリティなどはある程度薄れてしまうというデメリットはありますが、一定のカスタマイズを加えることで本番でも充分通用するしっかりしたブースができ上がります。

会社による差もありますが、業種に合わせた調整だったりオプションを付けたりすること等もできるため「初めての展示会でデザイン面にまで手が回らない」というような場合には、これで話を進めるということも1つの選択肢です。短時間でできるため、準備期間が少ない場合にも利用可能ということは見逃せないメリットといえます。

後は、見積もりと同時にその展示会業者にどの位の実績があるかを確認できれば申し分ありません。できればパッケージブースの見本例の他に、過去に実際に手掛けた他のイベントでの写真などを見ることができれば、尚よいです。

同じ系列の話として、他にも商品ディスプレイなどを自社保有のシステムで一括制作できる体制があるかどうかも見ておくことをおすすめします。販促材料についても、パッケージ化されているのであれば、その分だけ経費節減ができることはいうまでもありません。

 

展示会準備の大まかな流れを把握しておき、その中のどの部分に業者の力を借りるのかを明確化しておくことが第1歩です。その上で、告知費用やブースの装飾代や人件費といったコントロール可能な部分でどういう手腕を持っているのかを、メールでしっかり確認します。このとき、パッケージブースの見本など独自の工夫があれば、その辺りを参照することをおすすめします。