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公開日:2020/04/15  最終更新日:2020/04/21

展示会前日までに自社と業者で準備しておくべきこと

展示会が決定し自社だけでは賄いきれない部分を業者の力を借りたとして、前日までに注意しておいた方が良いポイントが幾つかあります。人手不足の解消や会場の設営と撤去商品の搬入等、どの部分で展示会業者の力を借りたかにもよりますが、今回は適当に考えてしまうとトラブルになりやすい点に付いて3つ程述べる事とします。

動作テストとブースの微調整をしよう

展示会をやるに辺り、実際に会場に機材を持ち込んでの動作テストは必須項目になります。カタログスペック上は動くとしても、実際にテストをしてみると起動してくれなかったり途中で止まってしまう様な事は珍しくありません。 展示会業者への依頼内容にもよりますが、展示会当日の気候や他所の機械と相互干渉を起こしてしまう等で、機械に何かの影響が出てしまう事も有り得ます。

他にも配線の長さが足りないというケースや、思っていたよりも熱を持ちやすく当初の予定通りに動かすと色々と危ない事になってしまう様なパターンも多いです。

そういった問題は出来るだけ事前に洗い出しをして、当日までに微調整しておかなければいけませんし、業者に全工程をお任せにしている場合でも、不具合の話は即座に聞ける体制を作っておかないと、完成した展示会が予定通りのクオリティにならなくなってしまいます。クライアントの許可が無いと、依頼受諾側としても対策の打ちようがない場面が多い事はしっかり理解しておかないといけません。

安全対策の面でも、実際にブースを作ってみて初めて思わぬ死角が見つかる事も多いです。機材の近くが想像以上に熱くなっており、そこに行列が差し掛かったりするとクレームや体調不良者が出るのではないかという事が浮かび上がる様な事もありますし、展示物の安定が芳しく無く、柵を予定よりも大きめに取った方が良い等、細かい事ですが詰めておくとおかないのでは、大きい違いになります。この辺りの検証作業に時間を取ってしっかり行う為にも、展示会の準備期間は出来るだけ長めに取る事をお勧めします。

搬入時と撤収時の段取を確認しておこう

展示運営経験が少ない会社のケースで、特に会場に扱いが難しい精密機械の類を持ち込む様な事がある時には、搬入時と撤収時の段取はスタッフや業者と一緒に入念に話し合っておく事をお勧めします。これも依頼内容によりますが、会場の設営や撤収が時間厳守の場合もあり、定時になると専門業者がやってきてローラー作戦の様に撤去作業を行う様なケースもあります。

展示会は人相手の事ですし、ある程度時間がずれ込んでしまう様な事も無いではありませんが、そんな時に撤収前までの段取が曖昧だと、焦る余り衝撃厳禁な機材を落としてしまう等の事故や、失くしては困る物を何処に片付けたか分からなくなってしまう等のトラブルが発生しやすいです。

搬入時においても同様の問題があり、事前に自社の業界事情に詳しく、機材の長所と短所や厳禁事項を熟知している展示会業者に依頼した上で、余裕を持って搬入出来る様な体制を採っていないと機材トラブルの可能性が大きく跳ね上がります。

対策としては、機材搬入時の衝撃吸収材等をそのまま廃棄せずに保管しておいて、撤収時にはそれを流用する事だったり、私物置き場と会場撤去作業に任せて良い物品を区分けしておく事や、撤収時や搬入時の責任者を任命しておく事等が有効です。これは、それぞれの展示会の性質によって詳細が激変する所でもありますので、事前計画の段階でしっかりチェックしておく事をお勧めします。

個人情報の保護やスタッフの連携も確認しておこう

外部の展示会業者に依頼した時点で、顧客情報を外部の人間が見る可能性がある程度出てくる事は避けられません。その点では事前に業者に「どの部分をサポートしてほしいが、この部分については触れないでほしい」という事で実施前日まで念入りに話し合っておく必要があります。悪気が無いままに、自撮りで会社の部外秘部分を業者の派遣スタッフが公開してしまう様な事案も発生しており、念押しはどれだけしておいても足りないという事はありません。

最初からある程度の担保が欲しいという場合には、一定以上の個人情報保護教育が整備されている企業がもらえるプライバシーマークがある業者を探して依頼するというのも1つですしISO14001やISO9001等の安全基準も知っておくと随分違って来ます。 他にも、行列対策も必要で来場予想人数を見誤っていると、他ブースに迷惑をかける規模になったり、夏場や冬場では昏倒者が出る事態にも発展します。

最後尾を教えるプラカードやある程度の列を分けられるポール等の準備、横入り防止や病人の医務室への搬送計画等は、依頼内容にもよりますが、業者と話し合っておいた方が良いです。連絡用に無線を使う事もありますが、その操作についても当日急にやるよりは1日程度慣れる時間があった方がスムーズに行きます。

これは商品の販売についても同様の事が言えます。業者が入る場合には、自社+業者の2つの都合の下に実際の販売スタッフが来る事になりますので、自社と業者の2つの間に認識の齟齬が無い様に話しておかないと現場が混乱します。

 

機械の動作テストや実際のブースに作ってみて初めて分かる様な不備が無いかを、前日までにしっかりしておかないといけません。その上でトラブルが起きやすい搬入時と撤収時の段取の策定と、個人情報の保護及び当日のスタッフ間の連携確認が出来れば、準備としては理想的です。後は業界事情による差異を意識しつつ、慎重に事を進めていけば問題ありません。